ザクロの一粒

――妖精の招待には、よくよく用心して行って、出されたどんな食べ物、飲み物をも口にしてはいけません。
そこではほんのちょっとした食物が(たとえば 一粒のザクロの実でも)人間を逃れられなくするのです。――

てなお話が むかーし読んだ本に載ってたのを思い出しましてん。



先日、警察の少年課の方にお話しを聞く機会がありました。
出会い系サイトの被害から子供を守ろうということで 子供よりその手の情報に疎い親や地域の皆さんに知ってもらおうという集まりです。

そこで、薬物被害の現状についてもちょこっとお聞きしてみました。

「昔はたいていシンナーやったんですけどね、今ほとんど無いです。
一件くらい。それも若い子じゃなくて。30代半ば以降ですね。」
うわあ。エエ歳してシンナー吸うて。かっこわる。
…と一瞬噴き出しちゃったんですけど、これはいわゆるフラッシュバックというやつでしょね。 強い依存性のある薬物は、一度やったら体は忘れてくれないんですね…。ほろり。


ダメ。ゼッタイ。




んで、今ドキの「ダメ。ゼッタイ。」なやつの主流は、MDMA、合成麻薬なんだそうです。
小さな赤い錠剤で、「赤玉」という通称とか。(全国的な通称はエクスタシー、転じてX、実際は色にバリエーションあるみたいです)
そういうのを子供たちは何処で手に入れちゃうかというと、ライブハウスだとか…。ライブハウスなんて年頃になったら結構行くとこですよー。全然知らなかったなー(<ということ言う人は、よほどぼやーっとしたやつだったってことでもあるな)
そこに行くきっかけは、京都だと新京極あたりの服屋。いわゆるヒップホップ系とか、ラフなファッションのお店。そこでライブの券を手に入れる… その時点で、わかってる人同士なら、そこでナニが手に入るかどうかの情報もやりとりあるらしいです。

うむむ あのへんの店だな…と思い出しながら話を聞いてました。



この薬もそのうち他の薬物に主流の座を明け渡す日が来るのだろうけど、エエ歳したやつが欲しがったりしていつまでもどこかで流通するんでしょうね 


ほんの一粒でも あかしまへんえ